夏野の驚異の部屋

様々なジャンルを自由気ままに書いていくフリースタイルブログ

【オススメ本】今年読んだ本紹介&感想『ゾンビサバイバルガイド』

どうも皆さんこんにちは。

篠虫です。

 

 

今回紹介するのは、ちょっと変わった実用書です(^_^;)

 

 

ゾンビサバイバルガイド

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

『ゾンビサバイバルガイド』

著:マックス・ブルックス

訳:卯月音由紀

訳監修:森瀬繚

出版社:エンターブレイン

初版:2013年8月19日

ページ数:365p

 

 

 

 

 

中身は、そのまま「ゾンビに対する身の守り方」をひたすら記述した書籍になっています。

 

本の帯に書かれた”本書で学べること”には、

ゾンビとの性質、身体的特徴、行動パターン

ゾンビと戦うための適切な武器、戦闘技術

ゾンビへの攻撃法

ゾンビからの完全な防御

ゾンビ大発生中の逃亡法

と記載されています。

 

 

ぶっとんだ内容に思えるかも知れませんが、ページをめくると

いやいや、ちゃんとしたサバイバルガイドになっています!

 

 

 

実はこの本、世界的に大ヒットした『ワールド・ウォーZ』の著者デビュー作なんです。

 

あいにく私は『ワールド・ウォーZ』を見ていないのでなんとも言えませんが、本作の内容が後の著者の作品に多大な影響を及ぼしていることは間違いありません。

 

 

 

ゾンビだらけの環境で私たちはどうやって生き残れば良いのか?

 

 

その方法を一緒に見ていきましょう。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

まずは敵を知る

 

本の第1章に、ゾンビとはどのようなものなのか、詳しく定義されています。

 

この定義は、あくまでも著者が多種多様に存在するゾンビ映画・ドラマ・小説・ゲーム等から情報をまとめ上げ、推測しノンフィクションに組み立てた物であることは最初に頭に入れておいてください。

 

 

本文で、ゾンビとはヤン・ヴァンダーヘイヴン博士(架空)が命名したラテン語に由来する「ソラニュウム」と呼ばれるウイルスに感染することで発症する、「感染症」としています。

 

このウイルスはどこから発生するのか特定されておらず、感染すると、症状が時間経過により変異していき、約20時間後には死亡する

 

そして感染から約23時間で、死んだはずの罹患者は生き返ってゾンビに生まれ変わります。

 

ウイルスは感染率100%、致死率100%で、罹患者の体液等がわずかな傷口から侵入するともはや治療は困難になります。

 

ちなみに人間以外の動物にソラニュウムが感染しても、死亡するだけです。ゾンビ化するのは人だけなんです。

 

 

ゾンビの身体能力――特に筋力――は、基本的にはあくまで元の人間に準拠しています。

 

しかし、スタミナは無尽蔵、聴覚嗅覚は優れ暗闇でも人間を見つける。筋肉の硬直から歩行速度と器用さは人間が遙かに上回るが、感覚器を破壊されても攻撃を止めない。

 

3~5年で腐敗しきると死ぬが、保存状態や周囲の環境(ツンドラや乾燥地帯など)で数十年から数世紀は生体機能を維持したまま保存も可能とされる。

 

 

 

 

 ……といった感じで、まずはゾンビとは何か?どうしたらゾンビになるのか?そのスペックは?

が書かれています。

 

他にも、ゾンビの行動パターンや大発生のランク分け、政府や公的機関によって隠蔽されるゾンビ大発生の見つけ方などが記載されています。

 

 

 

 

敵を知ればその対策法もわかります。

 

 

相手を詳しく分析した上で、次に進みましょう。

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

武器は何を使えば良い?

 

有名なゾンビゲーム・映画の『バイオハザード』シリーズ。

 

バイオハザードV リトリビューション (吹替版)

 

作中で用いられる武器と言えば、ナイフから始まり、手軽なハンドガン、連射力の高いマシンガン、攻撃力ならアサルトライフル、一撃で頭部を破壊するショットガン、まとめて倒すグレネード(手榴弾) etc.

 

 

主に銃火器を使用することが多いです。

しかし、日本国内でいくらゾンビが大発生する緊急事態が起っても、素人が銃や爆弾を使って吹き飛ばすなんてできません。(『アイアムアヒーロー』では例外ですが……)

 

本書の冒頭に「著者による注記」があるのですが、”本書はアメリカでのゾンビ対処方を想定している”と書かれています。

 

 

アメリカ的な方法や状況が基準になっているので、全てをそのまま日本におけるゾンビサバイバルに転用できませんが、十分どんな環境でも役立つ情報満載です。

 

 

さて対ゾンビ用の武器の話ですが、確かに銃火器は威力もあってリーチもある。操作は自体は子供でもできる、正に理想の武器のように思えます。

 

ですが、銃にはいくつもの欠点があります。

1.大量の弾薬がなければいけない。

2.日頃から入念なメンテナンス&訓練が必要。

3.確実に頭を撃ち抜かなければならない。

 

 

1は言わずもがな、玉がなければ撃つことができません。撃てない銃はただの鈍器にしかなりません。そして、鈍器であればもっと使いやすく威力の高い物があります。

 

2はかなり重要です。当然、他の武器にも言えることですが、部品の劣化・破損がないか、いつでも正確な動作が可能か、確認が必要です。また完璧な銃でも状況に応じて使いこなせるだけの技量が必要になります。

 

3は、対ゾンビ戦において徹底しなくてはいけないことの一つです。

ゾンビは頭や手を失っても構わず進み続けます。奴らの動きを止め、生を奪うには中枢となる頭を破壊しなくてはいけません。

 

他にも、発射時に音がしてゾンビを呼んでしまうこと(サイレンサー装備があれば大丈夫)や、法律を遵守した上で銃火器を手に入れるのは、日本では難しいです。(狩猟用を除く)

 

ただ、主力となる銃器ほど頼もしい武器もないことは確かです。銃が手に入るなら確実に準備しておきたいですね。

 

 

では、もっと手頃で言い武器はないのでしょうか?

 

 

筆者が挙げる最も優れた手持ち武器は「トレンチ・スパイク(ナイフ)」です。

(トレンチ・スパイクが正確にどんな武器を指すのかわからなかった。説明文からしてもトレンチナイフであってるはず。)

f:id:aryo643:20190416130745j:plain

U.S. M1917 "Knuckle Duster" 第一次世界大戦当時のもの

トレンチナイフ - Wikipedia

 

元々第一次世界大戦時の塹壕戦において近距離戦闘で使いやすい武器として考案された物。

持ち手にナックルガードがついていて、そのまま敵を殴り飛ばすこともできるし頭に突き刺すことも可能。

 

 

 

では他の武器はどうなんでしょうか?

 

筆者が挙げる手持ち優秀な武器の条件は以下の通り。

 

①一撃で頭蓋骨を破壊できそうか?

②もしできないなら、一撃で首を落とせそうか?

③扱いやすいか?

④軽量か?

⑤耐久性はあるか?

 

③④⑤は状況によって変化しますが、特に①②は重要なポイント。

 

手持ち武器選びの参考にしてみてください。

 

 

この章では、棍棒から金槌・バール・マチェット・大型ハンマー・斧・ナイフ・忍者刀・槍・松林刃・電動ドリル・チェーンソーなどの手持ち武器、弓矢・クロスボウ・投石器・スリングショット(パチンコ)・吹き矢・手裏剣・投げナイフ・ロングボウ・ハンドボウなどの遠距離武器、銃器、火炎瓶・火炎放射器・着火トーチ・燃料などの火炎武器、その他の武器(酸・毒・生物兵器・動物兵器・電気ショック・放射能遺伝子攻撃・ナノテク治療)、そして防具などが掲載されています。

 

 

これで対ゾンビ武器選びの心配はありませんね。

 

 

 

 

それでは次の章に……と思いましたが、この後5章も内容があるため省きます(~_~;)

 

 

なので章だけ一覧にまとめました。

 

 

章一覧

 

第1章 不死者:伝説と真実

第2章 武器と戦闘技術

この二つは記事内で簡単に紹介しましたね。

 

 

第3章 防御法

この章では、ゾンビ襲撃を生き抜くための拠点の守り方が掲載されています。

個人の住宅の場合、公共施設の場合、一般則、軍事施設・警察署・沖合の石油掘削リグといった要塞の場合が詳しく解説されています。

 

 

第4章 逃亡法

文字通り、逃げるための方法が掲載されています。

もしも拠点がだめになったとき。何かしらの事情でその場から離れなくてはいけないときの鉄則が書かれています。

一般則、装備品、車両、地形タイプ、その他の移動手段、水上での一般則に分けて解説されています。

 

 

第5章 攻撃法

先ほどの武器や防御術を使ってどのように行動し、ゾンビを攻撃すれば良いのか掲載されています。

一般則、武器と装備、移動手段、地形タイプ、戦略に分けて解説されています。

 

 

第6章 ゾンビの支配する世界で

世界が完全にゾンビに支配され、近代国家の機能が麻痺してしまった世界で我々が同たと振る舞い暮らしていけば良いのかが掲載されています。

ゾンビの世界、ゼロからのスタート、一般則、地形タイプ、期間、それからどうする?に分けて解説されています。

 

 

第7章 ゾンビ襲撃記録

これまで世界中で発生したゾンビ事件を一つ一つ資料を基に記述されています。

紀元前60000年前の中央アフリカ・カタンダの記録から西暦1073年のエルサレム、1281年の中国、1611年の日本・江戸、1893年のフランス領北アフリカ ルイ・フィリップ要塞、2002年のアメリカ領ヴァージン諸島 セント・トーマス島など61もの事例が掲載されています。

 

 

 

付録に大発生記録帳もあります。

ゾンビの発生が疑われる出来事を書き留めておくことができます。

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

総評・感想

 

きちんと細部まで作り込まれた世界観を基にした本。それでいて現実的な問題もクリアしているのが凄いと思う。

 

この世に存在しない物に対して、想像力で既存のルールや物を当てはめて対応できるのは、人間だけの特権なんだなと思いました。

 

フィクションに大まじめに取り組める筆者。

この姿勢はクリエイターにとってはとても重要なキーです。

 

想像上の出来事をいかにして、人々に「リアル」だと認識させ誤解させ納得させるのか。

こらが完璧にできたのなら、その作品は素晴らしく個性を発揮した名作になるはずです。

 

もちろん「ゾンビサバイバルガイド」はその中の一つになるでしょう。

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
さて、いかがだったでしょうか?
 
書き始めると熱中して予定より大幅に多く書いてしまいました(;´Д`)
 
それでけ読むと「へぇ~」「そうなんだ!」と発見と納得がある本です。
全体通して真面目な口調で真面目なことが書かれているのも好感が持てます。
 
 
明日はまた全然違う本を紹介します!
 
 
 
 
それではまた!
(。・_・)ノ